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5月25日 サマンサタバサの株主総会 ~お洒落な会社の古色蒼然~ [株主総会]

私はファッションには全然詳しくないけれど、世界に出ていく日本のファッション・ブランドとして頑張ってほしい、という軽い気持ちで保有している。

この会社の総会に出るのは7年ぶりだが、多分問題点は全く同じでDeja-vuな感じ。アパレル事業、やるべきなの?ということ。せっかくバッグでいいビジネスをしているのに、バッグで上がった利益をアパレルに注ぎ込んでいる。ちょっと飛躍だけど、オリンパスのイメージ。内視鏡で上がった利益をカメラに注ぎ込み続けていたでしょう。

財務諸表で見ても、単体の経常利益のところまでは、悪くないね、という感じなのに、アパレルの影響が反映されるとがっかりする。7年前に出席した時は、アパレル進出直後で、その時も何だか色々と特別損失を出していたと思う。進出以降の経緯を質問したら、その後利益が出るようになって、悪化したのは2年前からだという。去年は凄く厳しくなったとのことで、構造改革だののれん償却だので11億円も落としている。

アパレルの売り上げは83億ほどでグループ全体のもう2割近くになっているけれど、続けなくちゃいけない事業なんでしょうか。やめる気はさらさらない、という感じだったけれど、ファッション業界の人はアパレルやらなきゃ本物じゃない、みたいな感覚なんでしょうか。確かにマーケットは各段に広いのでしょうけど、とても勝算があるようにも見えない。なんだか社長の「夢」に付き合わされてる感じがしないでもない。

今回の株主総会、Q&Aに入ってから、経営陣が回答するたびに拍手が湧くので、あれ?と思った。たいした答えでもないのに、いちいち拍手する。株主が熱心なファンだというならなら良いことなんだけれど、これが続くのはあまりにもあからさま。これってもしや、昔ながらの伝統芸的株主総会? 拍手しているのは現役社員株主?

…と思っていたら、まさに図星の株主質問が出た。その方は昨年も出席なさっていたそうで、その時はひとりの株主から審議打ち切りの動議が出され、株主質問が打ち切られたのだけれど、その動議を出した株主だけは、出席番号も名前も聞かれなかったのだという。あれは審議を打ち切るための打ち合せがあったとしか思えない、今年もそういう打ち合せがあるのでしょうか、という質問。もちろん、まさかそんな打ち合せがあるとは答えられないだろうし、昨年の不手際を詫びただけだったけれど、その結果、質問は打ち切られることなく、かなり長く続くことになった。

その後の質問でも、このちょっと異様な雰囲気をちくりとコメントする株主が何人かいて、ファッションブランドの会社にしては、会場のスタッフはボディガードみたいな人ばっかりですね、とか、回答に毎回拍手が起こるなんていう総会もあるんですね、とか。

実際どうなんだろう。7年前の株主総会は、こんなことはなかったと思う。想像の域を超えないけれど、その後、株主総会を取り仕切る部署にどこかの「ベテラン」を雇ったんじゃないんだろうか。新興の企業は内部にはそういう人材はいないだろうから。そのベテランの頭の中が苔蒸していて、総会屋が跋扈した時代の様式しか知らないんじゃないだろうか。せっかくエグザイルなんか使って宣伝しているような今どきの会社なのに、この古色蒼然ぶりは残念。でももし、本当に腕力による実力行使が必要なような怖~い会社だとしたら…そんな会社の株主はやっていたくないよね。


2009年の総会メモ
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めいり

コンバンワ。
今更ながら2016年のサマンサの株主総会のブログ読みました。

貴女様の後半ちらっと出てきた会社の社風は、あっています!正しい予想です。
(しかもほんとはもっとお粗末です)

せっかくのあの知名度なのに全然正常運営してませんよ。。
あのブランドが価値をキープして生き残る最善の方法は、外資の投資会社のM&Aだと思ってます。

ぜひ、今年も出て内容UPしてください〜♫
株主の皆様に、ギャフンと言わせて欲しい、それを見届けたいです。

あまりに、内部が腐ってる会社なので辞めるつもりです。
by めいり (2017-06-28 21:59) 

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