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6月24日 DOWAホールディングス 美味しいのは良いけれど… [株主総会]

株主総会の集中日、どれに出ようか迷いました。大赤字の三菱商事、怪しいトップ人事のセコムなどにも出席したいと思ったけれど、最後は食い気に負けました。徒歩圏内の椿山荘で、美味しいお食事つき。これも配当利回りの一部と考えれば、回収しようと考える私の行動は合理的なのだ。(笑)

椿山荘を運営する藤田観光は、Dowaホールディングスの子会社。この大盤振る舞いは、自社のサービスなのです。だから安心して楽しめる。今どきは、豪華な懇親会ってご時世でもありませんからね。総会の始まる前にも終わった後にも、美味しいコーヒーやジュースが供され、待ち時間には地元秋田の若いミュージシャンが、楽器を奏でる。毎年恒例の趣向です。

総会は、なんとたったの30分。総会の後に事業説明会を別途行うので、事業に関する質問はそちらで、ということですが、流石に30分は最短に近い。業績は全体的に悪化していますが、いわゆる景気敏感な業種だし、世界景気の減速や資源価格の低下を鑑みて、違和感のない業績と言えるでしょう。しかもキャッシュフローは過去最高ということで心配ないし、とりたてて質問することもないというわけです。

緑の庭園を眺めながらバルコニーでサンドイッチを一皿。10時半じゃお腹は減っていませんけれど。食べ終わる頃に事業説明会が始まります。今回のお題は資源ビジネス。精錬コンビナートをうまく回すために、原料の安定供給は重要です。リサイクル原料は資源回収して手に入れますが、そのほかに亜鉛原料を鉱山から買ってくる。その自給率を上げるべく、鉱山への投資も行っています。

昨今は資源に投資して巨額の減損を出す企業があったりするけれど、この会社では分散を心がけ、大きな投資はしないとのこと。銀やレアメタルを含む、質の高いプロジェクトに絞り、実際に投資している鉱山は、カナダ、メキシコなどほとんど北米大陸。それは資源ナショナリズムが怖いから。

そう言えば数年前の事業説明会で、アフリカへの鉱山投資の話が出て、昭和30~40年代に投資していたが、資源ナショナリズムが高まって、大きな損失を出したと言っていましたっけ。過去の教訓で、その手のリスクは重視しているということでしょう。現在メキシコに保有している亜鉛鉱山が紹介され、2000年代半ばから資源価格が上がって、とても収益が良くなったと言っていた。あとで聞いたらば、現在資源価格はピークの半分くらいまで下がってしまったが、それでも2000年代前半の倍ぐらいで、十分利益が出ます、とのこと。

藤田観光の話も出ました。利益の出てない会社、という印象だけれど、このところしっかり投資も増やして力を入れてます、との説明。宿泊施設は需給逼迫しているし、観光業はこれから伸びそうだし、これまで期待してなかったけれど、案外利益に貢献するようになるかもしれません。

こうして事業説明会を真面目に聞いているのは、参加者の半分もいない。説明会から出て来ると、もう食事が供されていて、皆さん既に食べていらっしゃいます。偶々座ったテーブルで、ひとこと隣の席の女性に話しかけたら、反対の隣の男性が「ミスミ」の株主懇親会について話し始めた。ドームホテルでやってたのに、今年は無くなっちゃったね、と。すると通りがかった別の女性が、それ、ミスミでしょ?と話に加わる。どうやらその懇親会というのは、知ってる人は皆知ってるものらしい。

しばらくすると、今来たばかりという風情の二人組が、いくつも荷物をぶら下げて同じテーブルに座った。どうやらこの周りの株主さんたちは、総会のおみやげハンターらしい。おみやげのもらえる総会やご飯の食べられる総会を選んで回っているようだ。食事のテーブルを囲んで、情報交換が始まる。懇親会もおみやげもあってもいいんだけれど、こういう行き過ぎ現象が起きるのは、どうしようもないのかなあ。

少々憂鬱な気分にはなったけれど、食事の後は展示会場を見て回る。展示を見ながら、思いつくままに質問するのは面白い。素敵なホテルやお食事に目を奪われがちだけれど、地道に事業説明に手間をかけている、真面目な株主総会です。それだけに、おみやげハンターと懇親会のハシゴ専門の皆さんにばかり有名になってしまうのが、ちょっと残念です。

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