株式は債券より儲かるのか、というお話 [投資スタイル]
2ヶ月ほど前の「リスクをとれば儲かるのか、というお話」の中に、「経済が成長している限り、株式の方が債券より儲かる可能性が大きい」と書きました。株式は上がったり下がったりするけれども、全体としては、債券よりも上がり方の傾きが大きいのだという、図で示せばこんなイメージのことを申し上げたわけです。
でも、それは本当なんでしょうか。誰が株の方が儲かるって決めたんだ?…なんて、疑問に思う人がいても、ちっともおかしくはありません。しかしやっぱり本当なんです。そうじゃなくては辻褄が合わないんです。
たとえば、何か事業を始める自分を想像してください。設備投資や在庫投資の資金、その他運転資金を、どうやって調達しますか?
もちろんまずは自分の貯金を下ろす、それから借金する、または誰かに出資してもらう。これらの選択肢から選んで調達し、事業資金に充てます。図のようなバランスシートの科目で言うと、自分の貯金と出資してもらったお金は右下の資本、借金は右上の負債です。
「負債」と「資本」は、当たり前ですが、性格の違うお金です。負債の方は、事業が上手く行っても行かなくても、利子をつけて返さなくてはなりません。どんなに事業で損が出ていても、借金取りはやってくるということです。
一方資本のほうは、返す必要がありません。「自己資本」とも言うとおり、会社にとっては自分のお金という位置づけです。返さなくて良いばかりか、利益が出ていなければ、配当だって払わなくてよいのです。新しい会社であれば、出世払いでいいよ、というわけです。
さて、こうして始めた事業が大成功して、たくさんの利益が出たとしましょう。出た利益の分け前をもらえるのは誰でしょうか。・・・当然、下の方の「資本」を提供していた人たちですね。会社が損したら一緒に損してあげるよ、と言ってくれた人たちに、その見返りがあるのであって、どんな状況でもきっちり返せ、と言っていた人に配分されるわけがありません。
これこそが、ハイリスク・ハイリターン、ということの意味なのです。損が出たらその損を負担する、その代り出た利益は頂く、ということです。利益が十分出ているならば、債権者よりも、資本の所有者である株主の方が利益が上がらなければおかしいのです。
企業の行う事業活動が経済成長の源泉であることを考えると、経済が成長している限り、一般に株式の方が債券よりも高い収益が得られる、というのはそういうことなのです。もちろん、個別の株について、または短い期間について言えば、そうでない事態も生じます。しかし株式全体として、十分に長い期間をとってみれば、株式の増え方のほうが債券より大きいということが言えるのです。逆の言い方をすれば、株式の方が債券より儲かるようでなくては、経済はダメなんですよね。
でも、それは本当なんでしょうか。誰が株の方が儲かるって決めたんだ?…なんて、疑問に思う人がいても、ちっともおかしくはありません。しかしやっぱり本当なんです。そうじゃなくては辻褄が合わないんです。
たとえば、何か事業を始める自分を想像してください。設備投資や在庫投資の資金、その他運転資金を、どうやって調達しますか?
もちろんまずは自分の貯金を下ろす、それから借金する、または誰かに出資してもらう。これらの選択肢から選んで調達し、事業資金に充てます。図のようなバランスシートの科目で言うと、自分の貯金と出資してもらったお金は右下の資本、借金は右上の負債です。
「負債」と「資本」は、当たり前ですが、性格の違うお金です。負債の方は、事業が上手く行っても行かなくても、利子をつけて返さなくてはなりません。どんなに事業で損が出ていても、借金取りはやってくるということです。
一方資本のほうは、返す必要がありません。「自己資本」とも言うとおり、会社にとっては自分のお金という位置づけです。返さなくて良いばかりか、利益が出ていなければ、配当だって払わなくてよいのです。新しい会社であれば、出世払いでいいよ、というわけです。
さて、こうして始めた事業が大成功して、たくさんの利益が出たとしましょう。出た利益の分け前をもらえるのは誰でしょうか。・・・当然、下の方の「資本」を提供していた人たちですね。会社が損したら一緒に損してあげるよ、と言ってくれた人たちに、その見返りがあるのであって、どんな状況でもきっちり返せ、と言っていた人に配分されるわけがありません。
これこそが、ハイリスク・ハイリターン、ということの意味なのです。損が出たらその損を負担する、その代り出た利益は頂く、ということです。利益が十分出ているならば、債権者よりも、資本の所有者である株主の方が利益が上がらなければおかしいのです。
企業の行う事業活動が経済成長の源泉であることを考えると、経済が成長している限り、一般に株式の方が債券よりも高い収益が得られる、というのはそういうことなのです。もちろん、個別の株について、または短い期間について言えば、そうでない事態も生じます。しかし株式全体として、十分に長い期間をとってみれば、株式の増え方のほうが債券より大きいということが言えるのです。逆の言い方をすれば、株式の方が債券より儲かるようでなくては、経済はダメなんですよね。
「株式投資」において、「株価」を買うな。
「企業価値」を買えとの話がありますが、
「企業価値」について、川元さんの自説をブログで書いていただけると有難いです。
私を含む多くの人は、その判断基準が曖昧なので、株価チャートに頼っていると思うのです。
これは、機関投資家と呼ばれるプロでも同様な傾向があるのではないですか?
尚、私が株式投資をするの場合、投資する会社の存在意義から判断して、これ以上は株価は下げは、その存在を否定しているでも云うような株価になったら、「買い」との最終判断をしています。
by 上村勝利 (2017-02-24 06:58)
企業の価値について自分で調べたり考えたりするところが、個別株投資の面白いところです。自分の判断を信じて安いところを買う、というのは醍醐味です。
運用自体が目的ならば、インデックスで良いと思いますが、考える楽しさがありませんよね。
by かわもとゆきこ (2017-02-24 09:03)
お返事を頂き、有難うございました。
「企業価値」を考察する。確かに、それが楽しみの一つですね。
納得します。
さて、本日、はじめて大大的なIR説明会に参加しました。
説明会を聞くと、自分の価値観に改めて認識され、少し判断基準作りが出来ました。
by 上村勝利 (2017-02-24 23:52)