SSブログ

6月23日 川崎汽船の株主総会 会場の前でテレビカメラが取材 [株主総会]

持ち株の中でも成績底辺レベルの銘柄。いつ売ってもいいんだけど、と思いながらまだ持っていた。仕事と違って個人投資家には色んな理由があるものだ。PBRが1倍を大きく割ってからは、株価の下にも限界があると高を括っていたら、「B(純資産)」がみるみる小さくなって、割安感が無くなってしまった。PBRで割安株を物色すると、こういう罠に落ちるので注意しましょう、という典型。買った時はそういうわけではなかったんだけれど…。

総会会場のビルの前にテレビの取材スタッフがうろついている。その時は大して気にもしなかったが、夜のテレビ東京のWBSで取り上げられていた。昨年大株主の村上ファンドの反対票で、社長が危うく不信任となりそうだったという話。今回は輪をかけて業績が悪いわけだから、社長の再任が承認されない、なんてこともあり得たわけだ。

会場内は空いていて、ゆったり座れる。通路をはさんで隣りはスタッフ席。スタッフの女性が熱心に、何を書いているのだろうと覗いてみたら、速記だった。速記なんて国会でしか見られないもののように思っていた。生で速記しているところを見るなんて初めてだ。

とにかく部門を細かく分けてみても黒字の事業が無い、という感じ。例外は不動産管理事業ぐらいだろうか。典型的な市況産業だから必然ではあるんだろうが、事業報告を聞いていると、景気や市況など事業環境の部分が長い。どうしても、「市況のせいで業績が悪い」という説明になる。だからどこか人のせいにしているように聞こえてしまう。

長期的な方針の中に、戦略転換して次代の中核事業を育成するのだ、と謳っているのだけれど、聞いてみれば何か具体的な案件があるというわけではない。物流事業なんかいいんじゃないかな、というぐらいのレベルで、真剣に取り組んでいるのかどうかは不明。エネルギーのバリューチェーンという言葉も出て来て、採掘から製品の輸送までの一貫した物流サービスということのようだが、設備投資がかかる話だから、良いパートナーを見つけて…と最後は言葉を濁している。つまり、できればいいなと思うけど、お金がかかるし、1人じゃリスクをとり切れないということ。話を聞いていても、できる気がしない。

業績が悪くて無配なのだから、社員や取締役も報酬カットされるのは当然だ、という株主。これに対しては、役職によって幅はあるが1年前より15~25%の減俸、コンテナ船事業の3社(郵船、商船三井と)統合などもあって、社内の危機感は十分にあるという回答。減俸も統合も良いと思うが、ここまで業績が悪いと、良くなる日が一体来るんだろうかという気分になる。

それ以上厳しい発言をする株主も無く、期待に反して(?) 何の波乱もない総会だった。社長の首はつながったわけだ。もう一つの議案は株式の併合で、株式数が1/10になり、株価が10倍になる。投資価値に実質的な影響はないが、株価の名目値が高くなると、下がる余地が出て来てしまうようで、何となくありがたくない。


→ テレビ東京のニュース

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。