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長期投資のための銘柄選択・・・? [投資スタイル]

パソコンを新しくしたらなかなか調子が出ず、最近ようやく使用環境が安定してきました。予想もしないことでつまずいて、頭にきて赤くなったり、データが壊れた、と青くなったり。データのバックアップはもう一つ作ろうと思ったのでした。何事もリスク管理!

さて、1か月半ぶりのブログ更新です。

10年単位の長期で投資対象を選ぼうとするときに、何を見て選ぶのがいいんですか? という質問が時々あります。多分長期投資をしようとする人にとって、当然の疑問でしょう。誰だって知りたいですよね?

でも残念ながら、これを見ていれば大丈夫、といった指標などがあるわけではありません。そりゃそうです。そんなに簡単なはずはないのです。簡単ではないけれど、それでもやはり、投資するかしないか、判断材料は必要です。

まず一つには、その属する産業なり商品なりの将来性です。「テーマ株投資」というんでしょうか、何らかの「テーマ」に沿って関連する企業に投資する、というやり方がありますけれど、長期にわたって有効なテーマであれば、それがそのまま長期投資ということになります。

昨今常識的に語られている長期的なテーマですと、高齢化に伴う医療ですとか、世界的な所得水準の上昇で需要の増す食品や消費財、テクノロジーの関係ではロボットや人工知能、再生エネルギーなどなど、数十年先まで成長しそうな産業がいくつか思い浮かぶでしょう。それらに関連する企業、要するにその商品やサービスを供給する企業に投資するというわけです。

ところがこれ、言うは易しですが、投資成果を上げるのはなかなか難しいものです。成長すると思った産業が実は違った、というケースももちろんありますが、たとえ産業レベルで予想通りになっても、実際活躍する企業まではたどり着かなかったりもします。産業が成長しても、過去にはなかった技術が出てきて市場が別の企業のものになってしまう、とか、活躍すると思っていた企業が大企業病にやられて競争に負けてしまう、などなど、数十年の間にはいろいろなことが起きるものです。

過去を振り返ると、いくつも思い当たります。私の駆け出しのころ、日本は例の不動産バブル真っただ中。いたるところ再開発が進んで東京が大発展する、と思われた時代です。30年経って、実際に湾岸には新しい街ができていますし、東京の街では切れ目なく再開発が行われていますが、そのテーマで投資していたらどうなったでしょうか。・・・バブルの中では、実態より株価がずっと先に行ってしまっていたんですね。

昨今はプラスチックごみが大問題になっていますが、「生分解プラスチック」というのも、30年ぐらい前には人気テーマのひとつだったように記憶しています。当時多くの人が期待したように、あるいはそれ以上に需要は実現しているのではないかと思いますが、技術のほうはどうなったのでしょう。フォローしていないので詳しくは分かりませんが、実用化に漕ぎつけられなかったのでしょうね。

パソコンが普及し始めたころ、その市場の拡大を信じた人は多かったでしょうけれど、マイクロソフトと競合していた企業はほとんどが、競争に負けてしまったわけです。新しい産業は成長性は高いけれど、新しいだけに参入障壁がないので競争は熾烈になりがちです。その中でどこが勝つのか予想することは、不可能に近いかもしれません。

投資家として、それでも産業の将来性を考えることはやめませんが、それが単純に銘柄選択に直結するわけではない、ということです。遠くを見据えながらも、実際に銘柄を選ぶには、企業の稼ぐ力を吟味することになります。そのために必要になるのが、利益率だったり資本効率だったりといった財務分析なのです。

遠い将来のことは分かりません。だからこそ、実力のある企業に投資することが重要です。予想が当たって市場が拡大すれば、当然その中で優秀な企業は成長するでしょう。予想もしない展開になればそれなりに、強い企業は逆境に耐えてくれることを期待できますし、環境の変化に対応して成長の道を辿ってくれるかもしれません。

実力のある企業であっても、それが永続するとは限りません。長い間に実力が衰えてしまう企業もあるでしょう。絶対確実な投資というものはないのです。あとは確率の問題です。良い投資対象を見出す確率を少しでも上げるために、私たち投資家は、地道に財務分析やそれ以外の分析を行うわけです。長期だから特別、という方法はないのです。



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