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配信で総会 ~ エーザイ [株主総会]

昨日は、エーザイの株主総会をライブ配信で視聴しました。
リアルの参加者が何人あったか分かりませんが、通常より大幅に少なかったであろうことは想像に難くありません。当然質問や意見も少ないでしょうから短時間になるだろうとは思いましたが、45分で終わりました。盛り上がりませんけど、仕方ありませんね。

エーザイはガバナンス優等生ということになっています。ポイントは、取締役11人中7人が社外取締役、つまり過半数ということ。私は社外取締役制度の信奉者ではないので、個人的にはこれをもってして素晴らしいというつもりはないのですが、コーポレートガバナンス業界ではそういうことになっているのです。

Q&Aの最後には社外取締役の一人が回答していた中で、「社外取締役サポート体制が素晴らしい」という話がありました。社外取締役を多く任命しただけで安心してはいけないわけで、これを有効に機能させるために努力しているということですね。社外取締役をガバナンスの柱として非常に重視しているのが感じられます。

取締役の多様性については、外国人1名、女性1名ですから、優等生にしては割と普通です。職業的なバックグラウンドでは、法律や金融部門からの社外取締役が目立つ一方で、医療関係からはいらっしゃいません。取締役会は経営の専門家で、という感じはアメリカンスタイルでしょうか。社外取締役という制度については、私としては色々と突っ込みたいところはあるのですが、ここではやめておきましょう。

社長(CEO)のプレゼンテーションは、前へ出て歩きながら、両手を動かして表情豊かに…という米国企業でよく見るスタイル。良いと思います。10年前のブログでも触れてますね。

この会社の株主総会招集通知は、ちょっとした雑誌ほどのボリュームで、事業報告もコーポレートガバナンスも研究開発も内容は非常に充実、さらっと読んだくらいでは消化できません。これだけの内容を、総会ではどんなまとめ方でプレゼンテーションするのかと思ったら、冊子の内容とは関係なく、認知症への取り組みを中心としたプレゼンテーションでした。

会社の原点を「認知症に対する取り組み」と定め、認知症に強い社会をつくるためのプラットフォームとしての役割を果たしたい、というメッセージは好印象でした。薬をつくるだけではなく、金融なども巻き込んで幅広く社会とつながる…なかなか壮大な感じですね。分厚い冊子のほうは、暇があったら改めて読んでみようと思います。

余談ですが、この銘柄を保有しているのは私の親で、自分名義ではありません。本来株主総会は株主本人が出席することになっていて、招集通知に明記されている場合もあります。しかし実際は、受付で本人確認されることはなく、議決権行使書を持っていれば出席できる、というのが実態です。私も前回エーザイの総会について書いた10年前は気にしていませんでしたが、その後本来あるべきルール通り、自分名義の銘柄に限ることにしていました。ところがネット配信となると、議決権行使書を持っていれば、本人確認のプロセスが無いシステムになってしまいましたので、家族名義の総会も見せていただくことにしました。この「本人に限る」という規定も、リアル・バーチャルに関わらず、ほとんど有名無実化しています。

「参加型」であればネットを通して議決権行使はしないので、それでも構わないと思いますが、「出席型」ですと法的な効力が生じます。実態に合わせて「議決権行使書を持っている人が総会に出席する権利を持つ」というルールにしたほうが、すっきりするのではないかと思いますけれども。

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