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今週は4社のバーチャル総会に参加 [株主総会]

今週は4社のバーチャル総会に参加。

23日火曜日にユー・エス・エス、24日(水)がソフトバンクで翌25日(木)はその親のソフトバンク・グループ、集中日の26日(金)は三菱電機の総会を、それぞれライブ中継で参加しました。あと、週明けの月曜にもどこか参加しますけれど、ここでバーチャル総会という総会の在り方についての感想をまとめておきます。

バーチャル総会、つまり総会のライブ配信を実施した企業がこの6月は何割ぐらいだったのか、集計している人がいるのかどうか知りませんが、主要な大企業に限れば3割ぐらいはあったのかな、という感じでしょうか。参加する株主の立場からすると、個々の企業について、ライブ配信があるのかどうか、招集通知で探すのが案外大変でした。

まず配信があるのかどうか分からないうえに案内の形式が定まっていないので、表紙から裏表紙まで、目を凝らして探すことになります。あるものを見つけるのは比較的簡単でしょうが、無い場合に「無い」と書いてあるわけでもないので、なかなか見つからないときは何度も見返して載っていないことを確認しなくてはならないわけです。

招集通知というのは、どこに何が書いてあるかだいたい決まったパターンがあるのですが、配信についてはまだ初めての会社がほとんどですから、もう色んなパターンが混じっています。招集通知の表紙だったり裏表紙だったり、開いて最初のページだったり最後のページだったり、議決権行使の案内に続いてあったり、参加にあたっての注意事項と一緒に書かれていたり、または別紙で招集通知に同封されているケースもありました。

ライブ配信を視聴する手続きも様々です。前の週に参加したエーザイは申し込み制の参加型でした。23日のユー・エス・エスは特に手続きの要らない参加型。24日と25日のソフトバンクとソフトバンク・グループは「出席型」のみ事前登録が必要ですが、「参加」するだけなら手続き不要。そして26日の三菱電機は、事前の申し込みは不要ですが、議決権行使書に記載されたパスワードが必要でした。

申し込みを忘れてしまったのは、ソフトバンクとソフトバンク・グループ。ここはまだ珍しい「出席型」の選択肢があったので、ぜひ「出席」してみようと思っていたのに、申し込み期限をうっかり過ぎてしまったのです。招集通知を受け取ってから申し込み受付が始まるまでに間があったので、忘れてしまったようです。

「出席型」というのは、総会を視聴するだけではなくて、その場で議決権を行使したり、動議や質問をしたりできる、というわけです。そのあたりの様子も体験してみたかったのですけれど、残念でした。議決権を伴わずに「参加」するだけなら申し込みも何も必要ないので、総会を見ることは問題なくできました。

配信のシステムも色々あるのでしょう。三菱電機はプリミティブというか、リアル株主総会の会場に持ち込んだカメラで壇上のメインスピーカーを映し、ビデオやパワーポイントの資料を見せる時は、そのまま同じカメラで会場のスクリーンを映していました。多くの総会では、壇上で話すスピーカーを映したり映像や資料を画面シェアしたり、というのが普通なのではないでしょうか。エーザイは画面で資料をシェアしながら右横にスピーカーが映る、というスタイルでした。

ソフトバンクとソフトバンク・グループは他と違っていて、原則リモート開催、出席の取締役も、すべてバラバラの場所から画面を通しての参加で、Zoom会議のような様相。画面は議長の話す姿が映っているか、資料やビデオをシェアしているかで、その他の取締役は全然しゃべりませんでした。折角ウェブ会議のようなシステムなんですから、他の出席者にも少しは話してほしかったですね。ちょっと気になったのは、子会社のソフトバンクに出席していた孫さん、何となく映っているのが静止画だったような。疑うつもりもないんですが、ちゃんと出席なさってますよね? 

体験し損ねた「出席型」ですが、議長の説明によると、リアル総会に出席の株主も、どうやらバーチャル出席の株主と同じように画面を通して参加するというやり方です。議決の際の投票は画面のボタンをクリックし、質問はキーボードで入力する。その場に来た株主がいらっしゃるのかどうかは分かりませんが、はっきり言って行っても意味がありませんね。

議決にかかる時間は極めて短く、投票から結果の集計まで数十秒です。そうなると、通信のトラブルがあった場合は困ったことになりますね。投票し損ねてしまうと思います。本当にあっという間ですから。

今回のソフトバンクやソフトバンク・グループのように、バーチャル出席のみで行うとすると起きてくるガバナンス上の問題、ソフトバンク・グループの総会で質問にあったのですが、質問を入力方式のみにすると、都合の悪い質問は取り上げないことができるのではないか、という点です。その時の孫さんの回答は、やはりまたリアルの場でもやりたいですね、と。

議決権を行使する立場からいうと、バーチャル総会は大きなメリットがあります。先週ここに投稿した中に触れましたが、リアル総会の場での議決は「拍手による賛同」です。反対の意思を表明する手立てはありません。結果は決まっていても、賛同したくないことはありますよね? バーチャル出席であれば、その場で反対の意思表示もできるわけです。(実際に体験できなかったので、「多分そのはず」ということです。)参加型であっても、事前に議決権を行使したうえで総会に参加できるのですから、その点はリアルのみの総会より大幅な前進だと思います。

ずいぶんと長くなってしまいました。バーチャル出席については、まだ問題が無いわけではありませんが、多くの総会の場合、ライブ配信を行うことはメリットが大きいと思います。ぜひ今後も多くの企業で取り入れていただきたいですね。

個々の総会については、後ほど別途投稿します。

→ 「バーチャル」の導入で、改めて考えてみる「株主総会」
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