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去年に続き今年も参加 ソニーの総会 [株主総会]

6月28日は去年に続き、ソニーの株主総会を視聴。如何にもSONYらしい「感動とクリエイティビティ―」というキーワードに、去年は「モビリティー」が加わっていましたが、今年は「安全・健康・安心」。何が出て来るのかと思いましたが、金融部門とメディカル部門をこの一言で集約しているんでしょうか? もちろん重要なテーマには違いありませんが・・・。

プレゼンテーションで強調していたのは「クリエーター」。ゲームと音楽と映画で売り上げの半分以上をあげている今、才能あるクリエーターを惹きつけ続けることは、ユーザーに近づくことと並んで重要。カメラのように、ユーザーが同時にクリエーターであることもある。クリエーターにアピールするテクノロジーでなくてはいけない、というわけです。

金融部門は完全子会社化を果たして、売上構成比は15%と、それなりに存在感があります。ただ、ソニーグループとして何を担っているのか、今ひとつピンときません。コンシューマーに繋がる、と言いう意味では確かに金融はカナメとも言えますから、そのうち活きてくると期待しましょう。プレゼンテーションでちらっと聞こえた「(金融は)ニーズ・クリエーターだ」という表現は、こじつけ気味でちょっと苦しいですね。

モビリティーに関しては、去年よりイメージが具体的になっていたように思います。世界中に走る車の1台1台が、エンタメ空間を備えたケータイ端末になるのだと思えばいい、それらすべてがサービスの対象だ、と。そしてHondaとの提携です。6月半ばに合弁契約を結んだんですね。2025年を目標に、EVの販売とモビリティー向けサービスの提供を行う、ということで、大きく一歩踏み込んだ印象です。

一昔前であれば、ソニーとホンダが提携だなんて、ワクワク感でいっぱい!という取り合わせでした。今はどうでしょうか。ソニーはそれなりに元気を取り戻して見えますが、ホンダは少し心配です。いや、かなり心配かも。自動車業界でどういった位置を占めるのか、なかなか見えてこない中、ソニーとの提携も、将来像は描き切れているんでしょうか。

・・・などと心配していると、Q&Aの最後にこんな質問が出ました。
「車にとっての安全性は、ゲームなどとは全然違う。リコールも訴訟もあるだろう。そうした事態で、このプロジェクトはどこがどのように責任を引き受けるのか」。これにたいしては、「責任を取るのは合弁会社です」と当たり前の回答。そして安全への覚悟は当然必要だと付け加えた。そうか、安全・安心がここで出てくるわけだ。医療機器を扱っているから安全と無縁ではない、という言及は、やはりこじつけ気味のような気がします。「安全」の質が違うと思うので。

この質問には続きがあって、質問者は同じ内容を、ホンダの株主総会でも質問したそうです。その時は、「難しい質問なので答えられない」という回答だったというのを聞いて、心配の度合いが増しました。合弁と言ったって、自動車なんだからホンダがしっかりしてくれないと・・・。

ところでソニーの株主総会では、当日オンラインでの視聴者からも、質問を受け付けていました。総会のライブ配信を行う企業で「出席型」を行っている少数のケースでは、オンラインによる出席者も、会場での参加者とほぼ同じ扱いで、チャット機能を用いてリアルタイムで質問することができます。しかし他のほとんどの企業では、総会を「見るだけ」で出席とは見做されない「参加型」です。そうなると、通常1週間ほど前までに「事前質問」として送らなければなりません。ソニーの場合は、当日の開会30分前から開始後15分まで、チャット機能で質問を送ることができるというルールです。報告を聴いてから質問するわけではないので、一種の事前質問にはなりますが、質問のし易さは、格段にレベルアップしていると思います。好印象。

ソニーのドローンについて語った株主もいらっしゃいました。見本市で見て「勝負できる商品だ!」と思ったのだそうです。社長のほうは、より良い映像を作りたいという思いでやっている商品です、とドローン自体にそれほど熱が入っているようには見えませんでしたが、これも「クリエーター」のための品揃えということでしょうか。ドローンの質問者は、「配当よりも、有望な製品にどんどん投資してほしい」と発言していました。「配当をもっと出せ」という質問が出る総会より、ずっと気分がいいですね。


→ 2021年の株主総会
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