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不動産投資してもいいんだけれど… [市場と経済]

テレビを見ていて気になったので、門外漢ですが今日は不動産投資について
2~3日前、朝のNHKの番組内で「クローズアップ」として、月並みな感じではありますが、アパートに投資する個人投資家がとりあげられていました。

一人目は30代の会社員、自己資金を一切使わずにアパートを一棟買い。銀行は、彼の年収をはるかに上回る、1億58百万円を融資しています。買っている本人は「自分のお金を使わずにすむと聞いて安心した」と言っていましたが・・・、何が安心なんでしょう?
それからアメリカ・テキサスの戸建て住宅を買ったという50代会社員。すでに国内に5棟のマンションを所有し、借り入れは6億円に上っているそうです。もう完全に感覚が麻痺しているかんじですね。
最後は破綻が表面化している例。アパートに空きが出て採算が悪化し、赤字が毎月20万円でローンの返済が困難になっている、と。年収600万のサラリーマンだそうですから、そんなに赤字が出れば無理もありません。

テレビの視聴者が、しっかり最後の例まで見てくれているといいんですけれど。こんなふうに破綻する個人が、将来たくさん出てくるのでしょうね。
アパートに投資する際に、いくら利益が出るか、などというのは勧めてくる業者さんがいくらでも計算してくれます。自分でしっかり考えるべきなのは、いったい何軒のテナントが退去したら自分が破産するのか、ということなんです。

それにしても、こうした銀行の不動産ローンは、今も「個人」に対するローンなのでしょうか。「事業」に対する、いわゆるノンリコースローンであるべきなんじゃないでしょうか。異常なレベルの融資がはびこるのは、貸す側の責任が軽すぎるからでは?事業と言っても相手は一介の個人なのですから。

因みに、過去に私が不動産投資した時には、私がそこそこの預金を置いているにもかかわらず、某銀行は私の年収にも満たない額を、貸してくれようとはしませんでした。その後、資産運用のご相談を、などと言って電話してくると、いつも言い返したものです。あなた方は、私が資産運用したい時にさせようとしなかった人たちですからね、と。



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25年来の高値 [市場と経済]

先週は日本株が、25年来の高値を更新しました。こういう時に、個人投資家としての私は何を考えているか、というお話。

聞くところによると、多くの個人投資家はせっせと保有株式を売っているんだそうです。上がったものはまた下がる、だから高いうちに売っておこうと考えるのは自然なことです。特にこのひと月の上がり方は、さすがにスピード違反の感があります。また、日本株はもう長年、上がり続けるという経験をしていないので、ある程度上がったら売るという態度が身についてしまっているということもあるでしょう。

【株価の現状】
改めて株価の現状を確かめてみましょう。少し長めの期間を眺めると、日本株は、途中で若干の中断はあったものの、過去5年間上昇傾向にあります。アベノミクスのスタートする少し前からですね。その間景気もずっと拡大傾向です。景気拡大の期間がいざなぎ景気を超えた、と先日も報道されていましたね。上昇している株式の顔触れも、「景気敏感株」と言われる銘柄群が中心で、ほぼセオリー通りの業績相場ということがわかります。

景気拡大に伴って企業業績も良くなっているので、株価の評価は先週一番高かった火曜日の終値でもPERが17倍弱と、まあちょっと高いかな、という程度。配当利回りは加重平均で1.8%ですから、そう悪くはないと思います。そんなわけですから、慌てて売らなきゃならない、という感じもしていません。

この先上がるか下がるかをここで予想するのが目的ではありませんが、今後起こり得るシナリオとしては、景気がピークアウトして業績が悪化し始める、ということはあり得ます。だから株価を予測したいと思えば、今の景気があとどのくらい続くのか、ということが重要になってきます。景気の拡大がすでにかなり長く続いいているので、警戒する向きが多いのも頷けます。株価は景気より先行するので、早めの売り、という選択をする投資家も多い、ということになります。

このところ立て続けに人気エコノミストの講演会を聴講しましたが、どちらのエコノミスト氏も、景気拡大は案外まだ続きそうだということをおっしゃってました。そうなると今度は、企業業績はピークアウトせずに、来期さらに1割ぐらい増益になる、なんてこともあるかもしれません。株価の評価を見ても、当分大丈夫という感じになってきますね。

【買う? 売る?】
ここは買いなのか売りなのかという問いは、トレーダーの視点ではそれなりの回答があると思いますが、資産運用的には「それは現在保有している資産の内容による」としか言いようがありません。もし株式を全く持っていないというのであれば、ここからでも少しは買っておいた方がいいよ、とアドバイスするでしょう。個別に投資するのであれば、この局面でも上がっていない銘柄は色々とあるわけです。しかしもうそれなりに投資しているのであれば、売るべきものがあるかもしれませんね。やはり全体が急ピッチで上がっているので、私もどちらかと言えば売る方を中心に考えることになります。

そもそも売るつもりが全くなければ、株価が上昇しようが高値更新しようが全く関係ありません。株価が高くなって利益が出ていると言っても、それは評価益にすぎないということを、ぜひお忘れなく。ひどく心配するほど高いわけではないので、ここでは何もせず放っておいても構わないと思います。

売ってしまえばリスクがなくなって安心だ、という考え方は、現金を使うあてがあるならともかく、そうでなければあまり感心しません。もう二度と買い戻すつもりがないとか、再び買えなくても後悔しないとかいうものを売るのは良いと思いますが、一旦売って下がったらまた買おう、ということなら、私は売らずに放っておきます。思惑通り株価が下がって上手に買い戻して得られる利益と、思惑通りに下がらなかった場合の逸失利益のどちらが大きくなるか、そんなことを予想しようと思わないからです。一旦売ったものを、売値より高く買う、という決断をするのはなかなかエネルギーの要るものです。

そんなわけで私は、もう買い戻さなくてもいいと思う銘柄を選んでいくらか売る、ということになるわけです。上がり過ぎたものを減らすのも一つですが、ずっと売りたくて我慢していた銘柄、というのもあります。どうせ売るなら高い時に売りたいですからね。そのほかに考慮することがあるとすれば、課税される利益の有無でしょうか。そうなると、同じ売るなら課税されないNISA口座優先・・・ということになるかもしれませんね。

NISAという制度ができた時には、個人投資家に長期保有をさせよう、という意図があったと思うのですが、お役所の思う以上の長期を視野に投資している個人投資家からすれば、現在のNISAなどというのは、保有期間を縮める要因にしかなりません。(苦笑)



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