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リクルートの株主総会 ~求人から見る世界景気は? [株主総会]

月曜日、26日は、リクルートホールディングの総会にリアル参加。

リクルートという会社は、私が社会に出たころは目立って元気な会社の一つで、当時から有名な女性取締役がいらっしゃいましたし、私も就職活動でその方のお話、伺いました。しかしその後は大きなスキャンダルもあり、バブル崩壊もありですっかり視界から消えていたところ、気が付いたらグローバルに展開する上場企業になっていた、というわけです。今や売り上げの6割が海外で、取締役も8人中お二人が外国籍、プレゼン資料にも英語が多用されています。

春先までは絶好調で来たけれど、アメリカで銀行の破綻が起きたあたりから、求人の市場は急速に冷えてきて、今期は減収減益です。ただ、会社予想の数字は発表されていません。質疑応答で、その点に不満を表明した株主がいました。なぜこの時期になっても業績予想が出せないのか、と。

それに対する回答を聞いていると、マーケットの状況が相当悪いらしいということが感じ取れます。アメリカでは今、リーマンショックの時の倍のペースで求人が減っているのだとか。山が高かっただけに落ち方も激しいということですね。そのゆくえが読めないというのは、現状に基づいて素直に予測してしまうとあまりにひどい数字になるので、本当にこんなに弱気でいいんだろうか、という迷いを表していると私は理解しました。世界景気の先行き、要注意です。

私も一つ質問しました。Indeedの求人に闇バイトが混じっていたという事件が報道されていましたが、つまりIndeedに載っているアルバイト先に行って、言われるとおりにやったら警察に捕まっちゃった、ということですよね? Indeedに載る求人の、いわばクオリティーの問題です。クオリティーコントロールはどうなっているんですか、と。

月間3億人が利用するサイトには、膨大な数の求人が寄せられ、その審査の過程で毎月数千万件の求人が省かれているそうです。その審査をもってしても、虚偽の情報を検知するのは困難だということ。ユーザーからの通報制度を設けたりもしているそうですが、とにかく十分な問題意識を持ってやっていただきたいですね。回答したのは、若い女性の取締役。落ち着いた話しぶりで、好感が持てました。

変わったところでは、「仲間を動かすコミュニケーションのあり方」という質問。CEOがテレビ番組でそんな話をしたらしいのです。新しいことを始めるために、どうすれば周りがついて来るのかアドバイスがほしいというわけです。株主の質問というよりは、お悩み相談ですね。回答は長くなるので省略しますが、こんな質問も、如何にもリクルートらしくていいんじゃないでしょうか。

収益をIndeedに頼り過ぎではないかという質問もありました。CEOの回答は、ひと言で言えば「それでいいのだ」ということ。この事業にこそ、リクルートの強みがあるのです。求人のマーケットは本当に大きくて、世界でまだまだ成長できるのだから、求人で世界のナンバーワンになることこそ正しいと考えている、というお答えでした。その回答に、3人分くらいパラパラと拍手が起きましたので、私も参加しました。

人材を扱うビジネスは、国内でもまだこれから面白いと思いますし、国境を越えて展開することにも、可能性を感じます。足元の業績はかなり厳しいのかもしれませんが、景気の波は仕方のないことですから。

終了後に、新任取締役のごあいさつ。外国籍の女性、ダイバーシティーのポイント高いですね。この方もけっこうお若い。すごく早口の英語で話し出したと思ったら、その後にきれいな日本語バージョンが続きました。

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