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#ワークマン女子ってどう? [株式の個別銘柄]

株式投資をやっていて後悔する案件は、ほとんどが「買っとけばよかった」という話ばかりだ、とは過去にも書いた覚えがありますし、よくお話もしています。ワークマンという企業も、そんな中の一つです。

株式の店頭公開が1997年。当時小型株ファンドの担当もしていましたから、当然新規公開株もカバーしていました。バブル崩壊後、従業員の作業服を支給しない事業所が増え、働き手が自分で買うようになったから売り上げが伸びているのだ、という話を聴いて、面白いと思ったこと、よく覚えています。流行り廃りもない地味な小売り、というイメージでした。その時投資したかどうか、記憶が定かではありませんが、自分のために買うということはしませんでした。

それがある日気付いたら、巷で大評判になっていた、というわけです。カジュアルウェアの業態がウケている、安くて良質の商品を売っているという、かつてのユニクロの登場を彷彿とさせる姿です。株価は既に成長期待を反映してそれなりのバリュエーション。流石にこの株価は無いよね、と横目で見ながら数年が経ちました。

で、久しぶりにお目にかかったら、ピークから株価はザックリ言って半分です。これは安いのか?…ということで、改めて業績動向を見てみますと、特に悪い話が出たわけではなさそうです。ネットで見るヘッドラインは相変わらず、ワークマンのあの商品やこの商品が良いと言って褒める記事ばかり。ただ売上の伸びは、過去数年の年20%台や30%台という夢から覚め、巡航速度に落ち着きつつあるのかもしれません。

年間の決算がほどなく出るでしょうけれど、発表されている直近の四半期までの全店売上は+7%となっています。この成長ペースが続くのかどうかということになりますが、かつての「巡航速度」は+5~10%辺りですから、会社のペースとして無理のない水準と考えて良さそうに思います。そうであれば、利益もきちんと出ていますし、PE20倍割れの株価は買える水準、と判断できます。

さて、そしてGW。亀戸天神の藤棚を見に行こうと思い立ち、藤はすっかり終わっていてがっかりでしたが、その帰りに錦糸町のショッピングビル内の#ワークマン女子に立ち寄りました。小売りという業種は何と言ったって、実際のお店を見てみなくちゃ、というわけです。この話題の業態を見るのは初めて。何せ生活圏にワークマンの店舗は全くありませんのでね。

実査の結果。思ったよりも店舗は狭く、品数は少なく、特に女性用はサイズもあまりなく、女性が買うものがそんなにあるのか?…というちょっとがっかり感を伴う印象です。やはりコストを優先すると、女子のサイズまではあまり揃えられないんだろうか、と思いつつ、その数日後、噂の銀座の新店舗にも足を延ばしてみました。話題性十分で、開店後は毎日入場整理券を配る状況のようです。私も一応整理券をもらいましたが、外から見たところ、錦糸町のお店とほとんど変わりません。40分も待つのが面倒になり、整理券は無駄にして帰ってきてしまいました。

その後、部屋の片付けなどしておりましたら、1年以上前に買った日経のMookが出て来まして、何気なしに開いて見ると、巻頭の記事がワークマンではありませんか。図らずも経営者が語る経営戦略を、じっくり読む機会が得られました。細かいことは省きますが、要は持続可能な成長を目指しているのだ、と理解しました。成長の原動力となっている新業態は、品揃えを増やしているのではなく、基本的には既存の商品の売り方を変えているのだと言います。また最近伝えられた「宅配の廃止」の方針も、この時すでにはっきりと述べられています。

デフレの終わりが近づいているとなると、低価格の業態には不安も感じますが、経営の方針にはそれなりに納得したので、巡航速度の持続的な成長を、今の時点では信じてみることにしました。ワークマンの属するベイシアグループに勢いがあるということもあります。小売りというのはすそ野が広い産業ですから、上手くいけば、山はまだ登れるでしょう。

余談ですがこのMook、発行が2020年の12月。株価はそのすぐあとから、転げ落ちるように下がって来ています。ピークアウトの一つの指標だという良い例ですね。

タグ:ワークマン
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