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こんな時の株主総会その1 花王 [株主総会]

こんな時の株主総会、25日水曜日は花王でした。
こんな時なので、会場に入るところで検温。サーモグラフィというんでしょうか。そして当然のように手指の消毒。会場内はスカスカに並べられた椅子。でも、快適ですね、隣との距離が離れているって。通常に戻ってもこんな風だと嬉しいです。

社外取締役、向井千秋さんのすぐ前に席を取りました。宇宙飛行士なんて頑強な体をイメージするわけですが、小さい方だったので意外でした。テレビで拝見するとたいてい一人で映りますから、イメージが独り歩きしてました。

増配にこだわる花王、2019年度で30期連続を達成しました。売上は減収となってしまいましたが、10期連続営業増益とのことで、相変わらずの優等生ぶりです。年度後半、消費増税もありましたし、HK情勢や米中摩擦などもあってインバウンドが不振だったようです。

製品分野別の動向は、「メリーズ(紙おむつ)の低調を化粧品がカバーした」年だったそうです。紙おむつの含まれる「ヒューマンヘルスケア」の利益が107億円減ったのに対し、化粧品部門が137億の増益になっています。メリーズの不振はインバウンド客の減少と関連していまして、一時期中国からの客が転売目的で大量に日本で購入していたものが減っているのです。2017年のピーク時は元高も手伝って、転売は非常に利が乗っていたようですが、その後転売に課税されるようになったり元が安くなったりで、需要が減りました。インバウンドの特需ははげ落ちたけれど、紙おむつはグローバル市場ではまだまだ成長に期待しているとのこと。

化粧品の好調は、何か目立ったヒット商品があるわけでもなさそうで、絞り込んだブランドの戦略が上手く行っているのでしょう。アジアでの売り上げが好調、とのこと。化粧品のページに、新製品として「ファインファイバーテクノロジーを応用」と注釈のついた美顔器なのか何なのかよくわからないものが掲載されています。その「ファインファイバー」というのが新技術らしいのですが、何だかよくわからないので質問してみました。

読んで字のごとく「微細な繊維」。それを吹き付けて人口皮膚のようなものを積層させる、という発想です。写真のあった製品は一種のスキンケアのパックのようなものみたいですが、ゆくゆくは医療用の治療に使えるようにしたいのだそうです。もう15年来研究している技術で、発想のタネは紙おむつに使われる不織布です。もっと違う不織布が出来ないものかというところから始まったという話でした。医療分野でモノになれば面白いですね。

新型コロナウィルスについて、花王はどう思っているのか、何ができるのか、という話もありました。もちろん薬を作っているわけではありませんが、菌の研究や衛生環境を作る研究は元からやっているわけで、界面活性剤は類似の菌の繁殖力を抑えるのに有効だそうですよ。新型コロナウィルスに有効かどうかは研究が待たれるといったところ。

感染しないために手洗いとマスクが有効、というのはもう常識なんでしょうけれど、マスクの効用のうち「手が顔に触れるのを防ぐ」ということも案外大事だよ、と。花王の調べによると、女性は平均して1分に1回顔を触るんですって。本当でしょうか。

ウイルスは口から入っても胃に入ってしまえば大丈夫なんだそうですが、喉の上気道に付いたウイルスが拡散しないようにする研究も・・・ということでお湯に溶かして飲む粉末の製品が「総会みやげ」に入ってました。喉が潤う、ということのようですが、感染防止に効くかどうかは分かりません。

写真は創業間もない1890年に発売した花王石鹸。木箱に入ってます。復刻版、商品化してほしいですね。

→2017年の株主総会
→2013年の株主総会

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日産は、どの様な対応をされました?

by お名前(必須) (2020-03-26 02:48) 

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